2日目は12時から観戦の為、新橋へ。対局前に某喫茶店で偶然にも和泉pに
遭遇するが初日ほど緊張感もなく表面上は元気な姿を見せていた。
初日のマイナスが大きいのは確かだが、ひとこと激励しほぼ時間どおりに会場
へと向かう。
☆7回戦 (起家から瑠美p、和泉p、亜樹p、仲田p)
初日トップで締めくくった仲田pの当面のライバル瑠美pが好調なスタート。
一方、亜樹pは浮上の兆しが全く見えず。
・南2局1本場 親:和泉p ドラ4索
ドラ4索をポンしていた仲田pをかわしつつ、瑠美pの手役が綺麗に炸裂。
この和了りでトップ目の和泉pに追いつき、次局の1300・2600ツモ和了り
トップにたつ。
六七八23488(
55667)(
7)ロン 仲田p⇒瑠美p 8000(8300)
【7回戦の結果】 亜樹p:▲13.8B 瑠美p:+23.2@ 仲田p:▲22.7C 和泉p:+13.3A
☆8回戦 (起家から和泉p、仲田p、亜樹p、瑠美p)
不調の亜樹pに代わって奮闘する瑠美p。2連続トップで仲田pに猛迫。
・東3局1本場 親:亜樹p ドラ四萬
配牌10種ながらも親の亜樹pは流さずそのまま国士狙い。亜樹pの状態が
良ければ横に牌が並ぶがこの配牌が今日のツキのなさを物語っていた。
奇跡的にラス牌の發で聴牌するも次局、あっさり仲田pに安手で蹴られる。
・南3局 親:亜樹p ドラ9筒
鳴きの反応がよい仲田pがまたもドラポン仕掛け。中は亜樹p、瑠美pの手の
内に1枚づつでカラであったが残り1枚の1索を引き寄せ土壇場で跳満。
仲田p
11中中 四四四(ポン)南南南(ポン)(
999)(ポン)
1ツモ
・南4局1本場 親:瑠美p ドラ七萬
前局1300ALLをツモった親の瑠美p、ここぞとばかりに猛連荘開始。
ドラ4枚使いの豪華な以下の手で待ち選択。
一三五七七七七八九東東東
中 ツモ
四 瑠美pは中を切るがこれが裏目。数巡後、中をツモり痛恨の和了り逃しで流局。
・南4局2本場 ドラ東
5巡目で役牌(發)ポンで速攻聴牌した仲田pに対し、瑠美pは自分スタイル
を貫き567三色崩れながらもリーチ。一発目で嵌8筒を手繰り寄せる。
瑠美p
五六七567(
33379)東東 ツモ(
8) 3900(4000)ALL
・南4局3本場 ドラ北
決定打となったのはこの親満。白は亜樹pからの1枚目を微動だにせずスルー。
4本場、仲田pがようやくダマでタンピンを和了り7回戦は瑠美pの大逆転劇
で終了。
瑠美p
(
333456789)南南白白 南ロン 和泉p⇒瑠美p 12000(12900)
【8回戦の結果】 亜樹p:▲ 6.3B 瑠美p:+35.3@ 仲田p:+16.1A 和泉p:▲45.1C
☆9回戦 (起家から和泉p、仲田p、亜樹p、瑠美p)
ここまで見せ場らしい見せ場もなかった和泉pが瑠美pと激しいせめぎ合いを
見せ、初トップを目指す。この和泉pの援護射撃もあり瑠美pがついに仲田p
を抜いてトップに躍り出る。
・南4局1本場 親:瑠美p ドラ7筒
9回戦目にして初トップ目前の和泉p、この放銃で瑠美pも原点復帰し簡単に
トップは取らせてもらえず。
(
13345789)北北 (
999)ポン(
2)ロン 和泉p⇒瑠美p 5800(6100)
・南4局2本場 ドラ三萬
一気に勝負をかける瑠美p、234or123の三色崩れながらも(3)筒切り
立直。そこへ和泉pも追いつき仲田pから出和了り苦しみながらも初トップ。
仲田pは最後に原点割れ。
瑠美p
二三四11123(
12366)
和泉p
五六七八九33789(
555)
七ロン 仲田p⇒和泉p 1300(1900)
【9回戦の結果】 亜樹p:▲20.6C 瑠美p:+ 8.3A 仲田p:▲ 4.7B 和泉p:+17.0@
☆10回戦 (起家から和泉p、亜樹p、瑠美p、仲田p)
東1局、開始早々仲田pの混一色、白、ドラ2の満貫に瑠美pが捕まると、
かなかなタイムに突入。亜樹pは見せ場すら作れない苦しい展開で南場はひた
すら和泉pと仲田pが交互に和了りあいとなる。
・東3局1本場 ドラ東
今回の4人の中で一番鳴きを多用していたのは仲田pであろう。雀鬼流ばりに
遠い所からでも動ける牌を積極的に仕掛けて和了りに結び付ける。
仲田p
789東東西西
九九九(ポン)
111(ポン) 西ツモ 1300・2600
・南2局1本場 親:亜樹p ドラ南
和泉pがドラの南切りで立直し勝負に出るとそのドラを仲田pがポン。
この跳満をモノにすると続く南3局でも和泉pの一気通貫の立直をかいくぐり
他者を引き離す。
和泉p
一二二三三四234(
34)北北
仲田p
四五五六六七七 南南南(ポン)
中中中(ポン)
四ツモ 3000・6000
・南4局 親:仲田p ドラ南
2局続けて渾身の立直を仲田pにかわされた和泉p。オーラスに意地の跳満で
5万点を超えていた仲田pのAトップを阻止。
和泉p
一三七八九789(
789)白白
二ツモ 3000・6000
【10回戦の結果】 亜樹p:▲21.9C 瑠美p:▲ 8.3B 仲田p:+24.1@ 和泉p:+ 6.1A
☆11回戦 (起家から亜樹p、仲田p、瑠美p、和泉p)
半荘で言うなればラス前南3局となるのがこの11回戦。接戦のマッチレース
の場合、この11回戦の戦い方で優勝が決まると言ってもよい。
まるで昨年のプロクィーン決勝11回戦の黒沢咲プロのオーラが乗り移ったか
のように仲田プロが力強い和了りを重ねていく。
・東3局1本場 親:瑠美p ドラ7索
ツキが落ちない仲田p、東を連続で2枚引き入れ立直。なんなくツモり満貫。
仲田p
567(
12356)東東東白白 (
4)ツモ 2000・4000(2100・4100)
・南2局 親:仲田p ドラ2索
親番の時だけなかなか先手を取れずにいた仲田p。和泉p、亜樹pの二軒立直
で撤退。亜樹pにはもはやドラ2索をツモる力も残っていなかった。
和泉p
二二四五345789(
345)
亜樹p
二三四七八九3477(
234)
5ツモ
・南3局 親:瑠美p ドラ五萬
前局の久しぶりの和了りで勢いをつけたい西家の亜樹pに以下の手が入り立直。
しかし、發は瑠美pと持ち持ちで流局。
亜樹p
55678白白白
發發西西西
・南4局1本場 親:和泉p ドラ1索
和了りが遠い亜樹pに今度は苦手な七対子。ドラ待ち立直に行くが残り1枚で
あった1索は和泉pが重ね仲田pより5800(6100)横移動。
亜樹p
四四五五六六17799(
33)
・南4局2本場 ドラ6筒
寄り場となった2本場、萬子は亜樹p、筒子は仲田pの手に寄りそれぞれ聴牌。
仲田pは以下の手牌から亜樹pからの(5)を迷いもなくチーして打(1)筒。
(
1233345667799)⇒ (
2333456799)(
567)チー
亜樹p
三三四五五六六 發發發(ポン) 西西西(ポン)
勝負に行ったと思われる亜樹pの(5)筒は数巡後、仲田pの(9)筒を
呼び込む結果となり仲田pがついに優勝に王手をかける。
【11回戦の結果】 亜樹p:▲19.2C 瑠美p:▲ 6.9B 仲田p:+27.9@ 和泉p:▲ 1.8A
☆12回戦 (起家から亜樹p、瑠美p、和泉p、仲田p)
11回戦終了時に2位の瑠美pに55.6P差をつけた仲田p。守りに入る事
なくこれまで通り攻め続ける。東1局、一縷の望みを残した瑠美から面混一色、
イッツーでいきなり満貫直撃。瑠美pの親もダマ2000点で流し盤石の態勢。
・東4局 親:仲田p ドラ6筒
ダマル所はダマリ立直すべき所は立直。押し引きにミスがなければ自然と牌も
舞い込んでくる。
仲田p
二三三四四五4577(
678)
3ロン 和泉p⇒仲田p 11600
・南1局 親:亜樹p ドラ北
最後の親番にしてようやく見せ場を作った亜樹p。立直の一発目で高目七萬を
ツモるが時すでに遅し。こういう和了りをもっと見たかった。
亜樹p
五六567(
444567)東東
七ツモ 3900ALL
瑠美p最後の親番となった南2局。3本場まで粘るが仲田pが白のみで蹴った
瞬間、優勝はほぼ確定。ほっとしたのか南3局で和泉pへの親満放銃もありま
したがご愛敬。
仲田加南プロが新人王に次ぐタイトル、
第4期女流桜花を獲得
【12回戦の結果】 亜樹p:+19.6@ 瑠美p:▲ 8.1B 仲田p:+ 7.7A 和泉p:▲20.2C
優勝:仲田 加南プロ 
2位:二階堂瑠美プロ

3位:二階堂亜樹プロ

4位:和泉由希子プロ

3度目の正直で2連覇の亜樹プロを倒しての価値ある優勝、おめでとうございます!
新人王とは格が違うので喜びもまた格別なものでしょう。
決勝メンツが女流の中でも人気トップクラスの二階堂姉妹に和泉pという事で結構、
ファンの目線を気にされてるようでしたが、タイトルは一番強く獲りたいと思った人
が獲っているように見えます。
野球では人気のセ・リーグ、実力のパ・リーグとよく比較されたものですが、麻雀
プロなら実力で魅せるのもありでしょう。
3人に比べたら露出も少なく知名度も高くはないであろう(失礼)仲田プロですが
会場にいた全てのギャラリーが仲田プロの優勝の瞬間にあたたかい拍手していた
のを見てファンもまたひとつレベルアップしたのだと感激している自分がいました。
こうして素晴らしい対局を麻雀ファンとして評価する為には自分も目を養っていか
なければならないのかもしれませんね。
仲田pはこれでグランプリ出場も当確。またまた決勝に進出して今度は重鎮相手
に暴れてもらいたいものです!
惜しくも準優勝だった瑠美プロ。
三色にあくまでもこだわる自分のスタイルを貫く姿は立派。後ろで見ていても一番
面白い手作りをしていて参考になりました。
リーグ期間中は亜樹プロを目標にがんばってきたと思いますが、亜樹プロの思わぬ
不調が誤算でモチベーションが落ちてしまったかも。
3位の亜樹プロ。
配牌もツモも思うようにいかないのか珍しく長考する場面が多く見られました。
かなり精神的に参りそうな展開でしたが、最後に取った意地のトップが再び決勝の
舞台にあがってくる約束だと信じています。
4位の和泉プロ。
まじまじと観戦したのは初めてですが、初日のマイナスが大きすぎました。
TV対局と違って生のギャラリーを多く背負っての決勝対局は流石のアイスドール
も緊張してしまったか? この経験を活かしてTVが見れない自分にもいい対局を
見せてもらいたいと思います。
2日間運営、選手、観戦された皆さんお疲れ様でした。