なった。プレイオフに勝ち残った8名の内、上位3名だけ
が初代女流桜花である優木美智pの待つ決勝の舞台へと
勝ち進む。前節までのポイントはそのまま持ち越しで半荘
4回戦。場所は数回、Aルールを打ちに行ったことがある
程度の四ツ谷道場で行われた。
二階堂姉妹の直接対決を避けるためか一部組合せに変更
がありました。
A卓:黒沢p×小宮山p×北條p×瑠美p
B卓:亜樹p×水越p×宮内p×斉藤p
A卓は遠巻きに時々見ていただけですが、2回戦、3回戦
と北條pがビックウェーブを引き寄せ、3回戦を終了した
時点でトータルは+90.7まで浮上。3回戦までは瑠美p、
北條pからはいつも通り打とうとしているのか時折、笑い
声がもれる等、麻雀を楽しんでいるように見えたのだが、
最終4回戦。平穏に終わりさえすれば北條pに決勝進出の
目が見えたところで北條p、痛恨のラス。
一方、瑠美pとの相性の悪さが気になる黒沢pはトップは
なくても、持ち越したポイントを活かしマイナスを最小限
に食い止めプロ入り3年目で悲願の決勝進出。
終始真剣な表情をしていた黒沢pでしたが、最後に安堵の
表情。
※詳しくはいづれアップされるはずの連盟、岩井茜pの
観戦記を参照ください。
一方、今回メイン観戦していたB卓は大接戦となった。
★1回戦
自分が後ろについたのは亜樹p。この人にはリアルで未だ
勝ち星なし。憧れからいつの日からか目標の存在となって
いるのかもしれません。
その亜樹pでさえも序盤は緊張からか牌さばきにいつもの
キレがないように感じた。東1局、親の亜樹p、まずは
平和・立直で先制攻撃をしかけるも流局。
続く東2局では下記の手牌で聴牌、即リーチで出アガリ。
幸先の良いスタートを切る。(ドラ八)
@AB六七八678東東南南 東ロン 水越p→亜樹p 5200
しかし東3局、親の宮内pも負けてはいない。發、ドラ2
の4000ALLをダマでツモあがると1本場、亜樹p
からダマで5800は6100を討ち取りあっという間に
逆転する。
南1局に進み親の亜樹p今度は下記の手牌で立直。(ドラG)
CDE567四四六六六七八
その2巡後、宮内pが追っかけ1000・2000ツモ。
1回戦ここまで強気に攻めに転じていた亜樹pでしたが、
親を流され少し消極的になったのか南2局では下記の手牌
でダマでロン。(ドラ東)
二三四ABEFGHH @ロン 水越p→亜樹p 1000
南3局1本場の親・宮内p、この日は運もあるのか4巡目
で立直。メンタンピンツモの2600は2700ALLで
勝負あり。1回戦は宮内pのAトップで幕を開けた。
亜樹pはやはりスロースターターなのだろうか。
★2回戦
東1局、親・水越pで始まった2回戦。まずは斉藤pが
400・700ツモで静かにスタート。斉藤pはよほど
自信がある時以外、立直をしない。ベテランらしく場を
上手くコントロールする試合巧者だ。
亜樹pにとっては手が思うように進まず我慢の回となった
が、東2局で凹F愚形待ちながらも立直、ドラ2で水越p
から5200出アガリ。
接戦の中で迎えたオーラス親・亜樹p。9巡目に宮内pが
立直で仕掛けるが、あがるべき所で思うようにあがれるの
が斉藤pの上手さ。水越p→斉藤p 8000(8300)
BCD白白白南 Hポン 北ポン 南ロン
鳴きで制する斉藤pらしい出アガリ。
★3回戦
東1局、親・水越p。ドラの白2枚を切り飛ばして2回戦
トップを飾った斉藤pが攻めに転じ14巡目に立直するも
不発。水越pが1300ALLツモ。
東2局親の斉藤p、今度はダマで亜樹pからタンヤオのみ
の1500出アガリ。3本場まで小刻みに連チャンし、
4本場でようやく宮内pが平和のみで流す。
しかしこの回の斉藤pの流れは完全に変える事は出来ず。
東3局 親・宮内p。南家の亜樹pは下記の手牌で聴牌。
四五六七八八八九南南 發ポン
4枚目の八は鳴かずに満貫狙いで待っていた所、斉藤pが
追いつき10巡目に立直。中、イーペーコー、ドラ1満貫
ツモりこの回勝負ありかと思えたが、南1局ここまで劣勢
の水越pが親で意地を見せ、斉藤pから面混一色7700
は8000を直撃。
それでもこの日の斉藤pは鳴き・面前共にバランスよく、
変幻自在のアガリを見せ続ける。
南1局2本場 宮内p→斉藤p 5200(5800)
南2局 水越p→斉藤p 5800
南2局2本場 2000(2100)ALL ツモ
南3局2本場 2000(2200)・4000(4200)ALL ツモ
この回、見せ場なしだった亜樹p、親で迎えたオーラスで
ようやく手が入る。(ドラ6)
四四六七八567DDFGHから立直せず、CツモD切り
で立直のEツモで2600ALL。
続く1本場、水越pが下記の手牌で9巡目に立直。亜樹p
は生牌の白を切れずに無念のオリを選択する。
BCDEFHH五六七678 ドラB
だが立直がかかっても果敢に攻め続けるプロが1人いた。
宮内pである。執念であがりきり最終回へと望みをつなぐ。
亜樹pは思わぬラスで決勝進出に黄色信号が点灯

一一三三 南ポン 九ポン 5ポン 一ロン
水越p→宮内p 5200(5500)
★4回戦
3回戦を終えた時点でそれぞれのトータルは
亜樹p(+70.2) 水越p(+8.2)宮内p(+50.6) 斉藤p(+77.8)
と3人にまだ決勝進出の可能性が残されていた。
最後はこの日好調だった宮内pの打ち筋を見る為、後ろで
観戦させてもらいました。
東1局は亜樹p、宮内pの2人聴牌で流局。
東2局、親の亜樹p、自らを奮い立たせるかのように3巡目
に下記の手牌で三切り立直。(ドラ九)
三三234678ABCEF Gロン 水越p→亜樹p 5800(6100)
その後、斉藤pが小刻みにアガリ続け南1局3本場、宮内p
がここにきてようやく1000・2000を和了。
そして終盤南3局、親・宮内pのラストチャンス。
亜樹pがこんな手で先にダマ聴牌。
778899BCD五六七一 ドラ一
宮内pの手は
一二三四五六七ABCD56 の手から4ツモでD切り立直。
一二三四五六七ABC456 一ツモ 3900 ALL
この時点で宮内pは(399)、亜樹p(339)で2着に
浮上。続く1本場も宮内p1人聴牌で流局。
もともとツキのある宮内p、2本場も無駄ツモなしで聴牌。
四五六六七七七23CC@@ から四ツモ@切りで
四四五六六七七七23CC@ から六ツモ@切りで
四四五六六六七七七23CC から五ツモ六切りで
四四五五六六七七七23CC 9巡目立直するも流局。
3本場。これまで誰よりも平常心で打っていたように見えた
宮内pに妙な意識がちらついたのか手が若干震えていたよう
な気がした。それでも宮内pはまたしても聴牌する。
二三七七七八八九56@AB 四ツモ八切りで14巡目立直。
二三四七七七八九56@AB ドラB
点差と巡目を考えると斉藤pであればダマだったかもしれない。
宮内pここにきて本当に痛い斉藤pへの1300(2200)の放銃。
そして水越pの親で長きに渡ったプレイオフもオーラスを迎える。
亜樹p(319) 水越p(99)宮内p(374) 斉藤p(314)
淡々とツモが切られていく中、最後まで諦めていなかった宮内p
にこんな手が入る。
五六七123456FG西西 ここにHツモ!?
しかし前局の放銃が響きHツモアガリでは条件を満たせず、
そのまま続行。このまま流局かと思われた14巡目。
亜樹pが力強く立直!(ドラF)
四五六DDEEF23477
高らかなFツモ(3000・6000)宣言と共に息詰まる展開
に決着。
亜樹pかっこよすぎ。
A卓【 黒沢p 小宮山p 北條p 瑠美p 】
@ + 4.2 ▲ 8.4 ▲ 8.0 + 8.0
A + 5.9 ▲13.5 +39.5 ▲31.9
B ▲ 3.7 ▲10.6 +33.2 ▲18.9
C ▲ 8.6 + 5.7 ▲19.7 +22.6
計 ▲ 2.2 ▲26.8 +32.9 ▲ 3.9
B卓【 亜樹p 水越p 宮内p 斉藤p 】
@ ▲24.1 ▲13.3 +41.9 ▲ 4.5
A + 7.9 ▲21.3 ▲ 9.5 +22.9
B ▲15.6 ▲ 7.4 ▲10.2 +33.2
C +21.9 ▲39.2 +11.8 + 5.5
計 ▲ 9.9 ▲81.2 +34.0 +57.1





勝ちあがった3名に現女流桜花・優木美智pを加えて決勝戦が
2日間に渡り半荘12回戦が行われる。
初代プロクィーン斉藤智子pに第三期プロクィーンの亜樹pと
今回は本当に実力のある手強いメンツが残ったものですな。
決勝進出者とはリアルで全員対戦してもらったことがあります
が、ベテランらしい巧みな展開を見せた斉藤智子p、ここぞと
いう所での底力を見せた二階堂亜樹p、 そしてプレイヤーに
とって時にかけがえのない存在となる多くのファンを持つ黒沢
咲p。誰が勝ってもおかしくないでしょう。
決勝戦は19・20日(12:00〜) じゃん亭にて。