2010年03月23日

グランプリ2009観戦

連盟タイトル戦の中でも今回で第5回目の開催を迎えるグランプリは
年間のポイント上位のプロだけが出場する事が出来るタイトル戦。
ポイント算出方法の詳細は知らないが、タイトルを獲得したりリーグ戦
で上位リーグに昇級したりすると増えるようなので簡単に言うと1年間
活躍されたプロが選ばれて対局するお祭り的な大会だ。

出場選手が連盟HPに発表され予想受付をしていたので自分もブログ上
で組み合わせを見ながらシミュレーションをし予想した所、なんと決勝
メンバーに予想したメンツが4人とも勢揃いexclamation&question

その4人とは

第1回グランプリ 藤崎 智プロ
第2回グランプリ 荒 正義プロ
第3回グランプリ 沢崎 誠プロ
第4回グランプリ 前原雄大プロ

という歴代グランプリ獲得者。この4人で決勝をするならグランプリの
中のグランプリを決めることになるのだから絶対に面白い対局になる。
これは観ないと損する、観に行かなければならない。そんな気がして
当初結果だけ分かればいいかと思っていたのに足は新橋のじゃん亭
へと向かっていた。

会場に着いたのは2回戦の終わる頃、3回戦から観戦。
今回はメモも特に取っていないし、牌譜データサービスも売れなくなる
と悪いので詳細は割愛。(笑)

今回は観戦のポイントとして4人の手牌が同時に見えるPC採譜をなる
べく見ないよう卓上で見える情報を頼りに一人の視点で観察。
あたかも自分がその場で打っているかのように一打一打に自分の思考を
重ねプロの打牌選択と比較し、ズレがあった場合は何故その牌を切った
(または切らなかったのか)について考察する。この繰返しを行った。
これは鳳凰位決定戦の滝沢プロの観戦記にもあった観戦方法。

■3回戦
 沢崎プロが5万点を超えるトップ目で迎えた南2局、南家の藤崎プロ
 の手牌は以下。親の前原プロからの絶好の三萬チーから沢崎プロより
 満貫討ちとり。

 四五六七八九南南西西 三一二(チー) 南ロン
                      沢崎p→藤崎p 8000

 この時の沢崎プロの手牌は白、中鳴いての發単騎待ち混一色、小三元。
 場に2枚切れであった望外の發をツモり南が出てしまったカタチ。
 これで藤崎プロが沢崎プロを捲くり逆転トップ。

<3回戦結果>
 前原p(▲5.3) 荒p(▲23.2) 沢崎p(12.1) 藤崎p(16.4)
 
■4回戦
 またも終盤もつれる展開。オーラス四者の点棒状況は以下。
 藤崎p(210) 荒p(321) 沢崎p(323) 前原p(346)

 一人沈みの親の藤崎p、土壇場のオーラスで6000ALL炸裂。
 三四四五五六3456645)()ツモ ドラ5索

 浮きを確保したい前原プロが1本場を立直、七対子を沢崎プロより出
 和了り2着。藤崎pが連勝となった。

<4回戦結果>
 前原p(6.1) 荒p(▲7.9) 沢崎p(▲15.2) 藤崎p(17.0)


■5回戦
 前原プロがダントツトップ目のオーラスでドラは七萬。
 ドラ七萬がずっと浮いていた荒プロが単騎待ちはせず3索を引き入れ
 ドラ切り立直。裏ドラのないAルールなのでたとえ和了ったとしても
 原点には届かないのだが、手牌が整いつつあった親の前原プロを牽制
 するには十分な効果(前原プロの次巡ツモが6索)があったようだ。

 一二三3456567)白白白 

<5回戦結果>
 前原p(21.0) 荒p(▲13.7) 沢崎p(▲3.1) 藤崎p(▲6.2)


■6回戦
 自分が優勝予想していた前原プロ、点差だけでみると5回戦終了時に
 トップで優勝に王手をかけたように思えるが、ここまでの展開を見る
 と愚形での苦しい立直も多く、また本人も時折唸ったり首を傾げたり
 と今日の牌勢では優勝は厳しいと感じていたのではないだろうか。
 逆にここまで(何と初日から)1度もトップなしの沢崎プロにはいい
 形での聴牌も入り勝負手が決まっていて優勝の行方は本当に最後まで
 分からない。最終回東2局、まず先手を取ったのはその沢崎プロ。

 二三四2234667788) ()ツモ ドラ(2)筒

 荒プロの先制立直を受けつつ、この満貫を和了りきると荒プロも追走。
 前原プロの立直をかわして対々和・發の5200を前原プロから和了。 

 南3局、親の荒プロが今度は沢崎プロより3900(4200)直撃
 し、ついにトータルトップに躍り出る。

 オーラス四者の点棒状況は以下。
 沢崎p(423) 藤崎p(256) 荒p(355) 前原p(166)

 5回戦終了時のトータル順位とは全くの正反対のスコアで条件も複雑。
 まず最初に動いたのが、藤崎プロの条件付き立直

 五五45623455667) 打(2)筒

 そして親の前原プロは覚悟を決めた追っかけ立直
 四四五六六123456)東東 打七萬

 この二軒立直を掻い潜り、近年稀にみる大接戦を制したのは荒正義プロ!

 三三三九九45667)()ロン (加カン)
                        藤崎p→荒p3200

<6回戦結果>
 前原p(▲22.4) 荒p(14.7) 沢崎p(20.3) 藤崎p(▲12.6)

<合計>
 前原p(▲10.0) 荒p(11.4) 沢崎p(▲0.1) 藤崎p(▲3.3)

優勝:荒 正義プロ
2位:沢崎 誠プロ
3位:藤崎 智プロ
4位:前原雄大プロ
20100322181349.jpg 

実力が拮抗している4人だからこそ着かず離れずの展開で本当に最後
の最後まで全く優勝の行方が分からず楽しめました。
ちなみに今回で2度目のグランプリ観戦になるが前回観戦したのが20
06年の第2回グランプリの時なのでその時も荒プロが優勝している。

4人の中では一番自分とスタイルが似ているし、来期のA1は荒プロを
中心に見るのも面白いかも。A1に昇級した沢崎p、藤崎pの活躍にも
期待。荒プロおめでとうございます!
20100322181725.jpg


posted by MATSU at 10:08| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする